― *. 読んだ本、少しずつ綴っていきます。 .* ―

『教祖の作りかた』感想|クセの強い登場人物たち、前提がひっくり返る…読後に考えさせられるミステリ

2024年新刊幻冬舎文芸・小説真梨幸子
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NANAKO
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こんにちは🌿.*
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へお立ち寄りくださりありがとうございます。
今日ご紹介するのは、真梨幸子さんの小説『教祖の作りかた』です。

📖 本の基本情報

タイトル教祖の作りかた
著者真梨幸子
出版社幻冬舎 
発売日2024年5月
ページ数308ページ
ジャンル文芸小説

📝 あらすじ

郊外に暮らす、ごく普通の主婦・奥寺色葉。
ゲーム実況YouTuberとして人気の息子の問題をきっかけに、家族の暮らしが少しずつ変化していきます。
ローンや家庭内のトラブル、思わぬ人間関係のもつれ…そんな中、昔の知人から「一緒に新しい活動をやってみない?」と提案されます。

思わぬ展開の中で、色葉自身や周囲の人々の関係性が大きく動き、誰がどんな行動をとるのか予想がつかなくなる状況に。
善意や偽善、人の心の揺れ動き…人はなぜ何かを信じたがるのでしょうか――。

💭 読んだ感想(ネタバレあり)

小さいころ、若いころに受けた影響というのは、その後の人生観を支配してしまうのかもしれませんね。
とても考えさせられるミステリでした。
色葉の周囲で起こる出来事は複雑ですが、読み進めるうちに次第に全体像が見えてきます。

登場人物はクセが強く、予想外の行動ばかり。途中で視点が巧みに切り替わるため、読み進めるうちに「ん?」と違和感を覚えつつも引き込まれ、最後には前提がひっくり返る感覚を味わえました。

テンポよく読めるのに、心の動きや人間関係の複雑さに気づかされる、クセになる作品です。

☕ この本は、こんな人におすすめ

  • 人間の心の揺れや心理を描く物語が好きな人
  • 一筋縄ではいかないミステリを楽しみたい人
  • 人の行動や考え方の多様性を知りたい人
  • 「真梨幸子」作品に初挑戦してみたい人
  • 予想外の展開が楽しめるミステリを読みたい人

🔚 おわりに

日常と非日常の境界線を、こんなにもスルリと越えてしまう物語にびっくりしました。
目線と時間が次々変わるので、一気読みがおすすめです。
どんでん返しとは少し違う、意外な展開をぜひ堪能してみてください。

NANAKO
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。この記事が、あなたと素敵な一冊との出会いにつながれば幸いです。
また次の本で、お会いしましょう!